この記事を読めばわかること
・公務員に転職したい時の転職理由の考え方
・公務員に合格できる転職理由
民間企業で働いている人は面接のときには「なぜ転職するのですか?」ということを必ず聞かれます。
私自身は民間企業から公務員に転職したわけではありません。
しかし民間企業から公務員に転職してきた同期をたくさん知っています。
今回はその同期たちに聞いた転職理由を踏まえて、転職理由の考え方と実際に合格した転職理由を紹介します。
この記事では地方公務員に焦点を当てて転職理由について掲載しています。
転職理由の考え方
転職理由は単体でありません。まずはそこから説明します。
転職をしたいと考えるということは「今の会社に何かしらの不満がある」ということです。
「違う会社で自分の力を試したい!」と一見、向上心がありそうな転職理由であっても、それは「今の会社では自分の力を出せる機会がない」という不満です。
公務員を目指す流れとしては
- 今の会社を辞めたい理由(転職理由)
- 次の働き先を探す
- .公務員になりたい!(志望動機)
となります。
転職理由は志望動機につながるものでして、公務員になりたいと思ったきっかけが転職理由になります。
公務員にも当てはまる転職理由はダメ
公務員は楽というイメージがあるそうですが、それは大きな間違いです。
銀行員から市役所に転職した友人も「客を選べないから辛い」と言っていました。
前職では見込みがありそうな人にだけ融資を行っていたそうですが、市役所は来る人を見捨てるわけにもいきませんので、そこが辛かったようです。
今の会社に対する不満が転職理由になると上で述べましたが、次に示す不満は公務員でも当てはまるので転職理由としては基本的におすすめできません。
・月100時間を超える残業
・給料が思いのほか安い
・サービス残業
・仕事ができない上司がいる
・人間関係が悪い
・異動が多く専門知識が身につかない
・理不尽な苦情が多い
・休日出勤が多い
基本的にと言ったのは今の会社でこれ以上に劣悪な環境だったら、公務員への転職理由としてもアリだからです。
例えば、「今の会社では月200時間の残業をしていて公務員になれば減る」「給料が昇給せず公務員よりも安い」などです。
公務員になるための転職理由
「そんなに悪いところがたくさんある公務員の転職理由とかどうすればいいの?」と思ったかもしれません。
転職理由は人それぞれです。正解もありません。
なので、実際に合格した同期から聞いた転職理由を紹介した方が早いと思いますので、それを紹介します。
紹介する転職理由に当てはまらない場合もあるかもしれませんが、転職理由を探す切口にしてもらえれば幸いです。
✓受ける自治体が好き
「そこの街が好き」ってやつですね。
「大学の時に住んでいた」「そこの市の特産物が大好き」「市出身の友人に話を聞き、憧れの街だった」という転職理由が意外と多いです。
しかし、ただ好きだけでは短絡的過ぎます。
面接では「働くと悪い部分も見えてくると思うがこの街に貢献したい」と一言付け加えるだけでも印象が良くなると思います。
✓配偶者の出身地だから
夫や妻の出身地でゆくゆくは親の介護があるからという転職理由で合格した人も結構います。
民間企業で出身地から離れたところで働いている人に当てはまる転職理由です。
志望動機に上手くつなげることができれば十分に合格できると思います。
✓全国転勤がある
大手企業に勤めていた人や国家公務員で転勤が嫌だからと正直に言って合格した人もいます。
地方公務員であっても東京や大阪などの首都圏に出向することはありますが、任期が2~3年と定められています。
任期が終われば必ず戻ってくることができます。
大手企業や国家公務員ですと、また次のところへ、さらにはまた違うところへ、となかなか居住地が定められない転勤が多いと思います。
それが地方公務員の場合はありませんので、転職理由としてアリです。
✓やりたい仕事ができない
私の場合がこれです。
私は市役所に勤めていましたが、やりたい仕事が県庁にしかありませんでした。
なので、市役所から県庁へ転職する際の面接では「やりたいことが県でしかできないから」と答え、合格しました。
その他、「経営状況が悪いから」という転職理由もあるかと思いますが、この転職理由で地方公務員になった人を私は知りません。
利益を追求し過ぎて設備などに投資し過ぎたため経営状況が悪くなり、大量のリコールが発生した(転職理由)→公務員であれば利益ではなく、住民の生活のために働くことができると思った(志望動機)
などのように上手く志望動機に繋げることができれば「経営状況が悪い」という転職理由もアリです。
転職理由を言った後に聞かれる質問
ずばり「何で新卒の時に公務員試験を受けなかったの?」です。
私は県庁には大学の専攻と関係のない職種で合格しましたが、新卒時には大学の専攻に関係する職種しか受けられないと思い込んでいましたので、そのことを正直に話しました。
新卒時に公務員を受けることを考えていなかったのであれば、「今の会社にこういう理由で入りたくて、公務員は考えていなかった」とありのままに答えても大丈夫です。
新卒時に受けたけど受からなかった人もそのまま答えて大丈夫です。
転職理由は十人十色
公務員への転職理由は十人十色ですので、無理に面接官に合わせるようにする必要はありません。
転職理由は今の会社に対する不満ですので、その不満が公務員にも当てはまらないか、当てはまってもまた辞めそうだと思われない理由なのか、よく考えて面接に臨んでください。
まとめ
・転職理由は今の会社に対する不満
・転職理由は人それぞれ
・面接官にまた辞めそうと思われないことが大切