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給料・ボーナス

地方公務員の年齢別年収と生涯年収

この記事を読めばわかること

地方公務員の生涯年収
地方公務員の23~60歳毎の年収
民間企業の生涯賃金との差

公務員の給料は安定していることは間違いありませんが、果たして生涯年収はいくらになるのでしょうか。

民間企業に勤めている友人と給料を比較すると絶望したという方もいるのではないでしょうか。民間企業の年収は性別や学歴、さらには企業規模によって違います。

また、地方公務員も自治体の年収によって生涯賃金は異なります。

そこでこの記事では、地方公務員の生涯年収について、次のことを解説していきます。

地方公務員がもらえる年収を年齢別に紹介
自治体の規模別生涯年収
管理職になると管理職手当が支給される
民間企業の性別、学歴、規模別の生涯年

特に「地方公務員の年齢別の年収」は他の記事でなかなか見ることができません。

これは私がいた県庁での年収を組合資料をもとに試算したもので、年齢別の年収を知ることで、年功序列で具体的にどのくらい年収が増えるかがわかります。

この記事を読めば、地方公務員の生涯年収だけでなく、年齢別の年収、さらには自治体や民間企業の規模別の生涯年収を知ることができます!

 

地方公務員の生涯年収

地方公務員の年齢別年収

今回は次のような人物・状況で年収を試算しました。

・22歳大卒で県庁に入庁

・28歳で第1子、32歳で第2子が誕生

・34歳で一軒家購入

・35歳の時に妻が退職して扶養に入る

・昇給は課長補佐まで

・残業は月平均12時間

ここでは一般行政職の生涯年収を試算します。一般行政職とは、警察や学校の先生とは異なり、事務的業務に従事する職員のことです。

※スマホの場合、表はスライドできます。

役職年齢年収基本給ボーナス備考
主事232,911,731185,800865,364
244,008,213192,700897,500
254,114,046198,500924,514
264,331,187210,400979,938昇格 2級
274,453,442217,1001,011,143
284,577,522223,9001,042,814
294,876,065233,7001,089,171子誕生
304,989,513239,8001,117,881
主任315,322,683258,9001,207,400昇格 3級
325,350,768259,7001,209,553
335,602,147266,9001,243,087子誕生
345,733,526274,1001,276,621
355,863,080281,2001,309,689戸建購入
365,866,173293,7001,398,182妻退職
375,982,954300,1001,427,990
係長386,415,410323,8001,538,372昇格 4級
396,548,614331,1001,572,372
406,689,116338,8001,608,235
416,825,969346,3001,643,166
426,933,627352,2001,670,645
437,070,480359,7001,705,577
447,192,520363,1001,721,412
課長補佐457,469,876378,3001,792,206昇格 5級
467,511,844380,6001,802,918
477,553,813382,9001,813,631
487,960,507401,9001,902,123昇格 6級
497,982,404403,1001,907,712
508,020,723405,2001,917,493
518,040,794406,3001,922,616
527,880,866407,4001,927,739
537,899,113408,4001,932,397
547,917,360409,4001,937,054
557,924,659409,8001,938,917
567,744,659409,8001,938,917
577,744,659409,8001,938,917
587,744,659409,8001,938,917
597,744,659409,8001,938,917
607,744,659409,8001,938,917

このように年功序列で年収が増え40代になると700万円代になります。

手取り額は年収の約80%です!

 

わかりやすいように節目ごとの年収をまとめました。

役職年齢月収年収
主事23歳251,4122,911,731
主任30歳332,6364,989,513
係長40歳449,9076,689,116
課長補佐50歳545,1028,020,723
定年時60歳490,3127,744,659

50歳の時より、定年の時の方が年収が低くなっているのは、子供が独立して扶養手当が支給されていないためです。

試算した生涯年収は2億4,650万円です。退職金を合わせると2億7,000万円ほどになります。

公務員の退職金は、役職によって1,000万円の差があります。また、過去10年間で平均600万円退職金が減っています。公務員の退職金事情を詳しく知りたい方は次の2つの記事をご覧ください。

役職ごとの退職金
役職別公務員の退職金
公務員の退職金は役職によって1000万円以上の差がある

続きを見る

退職金は減っている
公務員の退職
公務員の退職金は10年間で600万円減っている

続きを見る

 

年収には基本給、ボーナスのほか、地域手当や扶養手当などの手当も含んでいます。参考にこちらの表も載せます。

※スマホの場合、表はスライドできます。

役職年齢地域手当通勤手当扶養手当住居手当超過勤務手当
主事236,50313,000028,000217,309
246,74513,000028,000225,379
256,94813,000028,000232,163
267,36413,000028,000246,081
277,59913,000028,000253,917
287,83713,000028,000261,870
298,33813,00010,00028,000270,438
308,61813,00010,00028,000278,616
主任319,41113,00010,00028,000283,551
329,09013,00010,00028,000303,741
339,34213,00020,00028,000312,162
349,59413,00020,00028,000320,583
359,84213,00020,00028,000328,887
3610,50713,00026,5000343,507
3710,73113,00026,5000350,993
係長3811,56113,00026,5000378,712
3911,81613,00026,5000387,250
4012,08613,00026,5000396,255
4112,34813,00026,5000405,027
4212,55513,00026,5000411,928
4312,81713,00026,5000420,700
4412,93613,00031,5000424,676
課長補佐4513,46813,00031,5000442,454
4613,54913,00031,5000445,144
4713,62913,00031,5000447,834
4814,29413,00036,5000470,056
4914,33613,00036,5000471,460
5014,41013,00036,5000473,916
5114,44813,00036,5000475,202
5214,48713,00021,5000476,489
5314,52213,00021,5000477,659
5414,55713,00021,5000478,828
5514,57113,00021,5000479,296
5614,57113,0006,5000479,296
5714,57113,0006,5000479,296
5814,57113,0006,5000479,296
5914,57113,0006,5000479,296
6014,57113,0006,5000479,296

表に記載のある各種手当について簡単に説明します。

地域手当
勤務地によって生じる支出の差(生活費や物価)を埋めるための手当です。全国の自治体の約25%で支給されていて、1番高いのは東京23区で20%です。今回は基本給×3.5%で試算しました。

通勤手当
平均支給額(一般職員)の13,000円で試算しました。
平均支給額は県のHPに記載されています。

扶養手当
配偶者や子供、生計を一にする両親などがいる場合に支給される手当です。
私が在籍していた県庁では、配偶者は月額6,500円、子は月額10,000円でした。さらに子が15~22歳の時は5,000円が加算されます。
今回は第1子が誕生した29歳から10,000円、第2子が誕生した33歳からは20,000円で試算しています。

住居手当
アパートなどを借りた場合に支給される手当です。
家賃によって支給額が異なりますが、私が在籍していた県庁では28,000円が上限です。上限額が支給される場合が多いので、28,000円で試算しています。

超過勤務手当
残業代のことです。
私の在籍していた県庁では、年間で申請して良い残業時間が決まっていました。なので、一定時間以上残業した場合はサービス残業です。今回は私がいた県庁の平均支給時間である141時間で試算しました。

勤勉手当(ボーナス)
いわゆるボーナスです。4.5か月分で試算しました。

 

都道府県、市役所、町村役場、特別区の生涯年収

政令指定都市の生涯年収が2億8,500万円で1番高い

私のいた県庁の退職金を含めた生涯年収は2億7,000万円でした。地方公務員といっても自治体の規模は様々です。そこで都道府県、政令指定都市、中核市、特別区、市役所、町村役場の生涯年収を比較してみました。

生涯賃金は総務省「給与・定員等の調査結果等」をもとに大卒の一般行政職で試算しています。

※スマホの場合、表はスライドできます。

生涯賃金給与収入退職金
都道府県2億7,327万円2億5,162万円2,165万円
政令指定都市2億8,545万円2億6,299万円2,247万円
中核市2億7,255万円2億4,998万円2,257万円
特別区2億8,392万円2億6,208万円2,184万円
市役所2億5,907万円2億3,750万円2,157万円
町役場2億3,933万円2億1,933万円2,000万円
村役場2億2,732万円2億732万円2,000万円

1番生涯年収が高い政令指定都市と1番低い村役場では約6,000万円、生涯年収に差があることがわかります。

 

管理職になれば課長で月額8万円、部長だと月額13万が加算

私のいた県庁の退職金を含めた生涯年収は2億7,000万円でしたが、これは非管理職(課長補佐級で定年)での試算でした。

課長以上になると管理職手当が支給されます。課長の場合は月額約8万円で年額約96万円です。部長の場合は月額約13万円で年額約156万円です。

私のいた県庁のモデル年収は55歳課長で850万円、58歳部長で1,100万円ほどでした。管理職は超過勤務手当が支給されませんが、管理職になると年収が増えるので、生涯年収も増えることになります。

公務員で年収アップさせるには出世が必要です!

ちなみに、モデル年収とは「この年でこの役職であればこのくらいの年収」というのを自治体が発表しているもので、節目ごとの年収が公開されています。

下の画像は新潟県のモデル年収です。

新潟県モデル年収

 

地方公務員と民間企業の生涯年収の差

地方公務員と民間企業では生涯年収にどのくらい差があるか見てみましょう。

地方公務員の生涯年収が自治体の規模によって異なったのと同様、民間企業の生涯年収学歴企業規模によって異なります。

ここで紹介する生涯年収は退職金を含めたものです。学歴別の生涯年収は次のようになっています。

 

学歴

生涯年収
男性女性
大卒2億9,100万円2億3,460万円
高専・短大卒2億3,370万円1億9,320万円
高卒2億2,770万円1億6,600万円

 

企業規模別では次のようになっています。ここでの大企業は従業員数1,000人以上の企業です。

 

性別

 

学歴

生涯年収
大企業中小企業
男性大卒3億3,320万円2億4,240万円
高専・短大卒2億7,470万円2億1,295万円
高卒2億7,790万円2億240万円
女性大卒2億6,940万円2億380万円
高専・短大卒2億2,880万円1億7,690万円
高卒2億30万円1億5,130万円

(出典:ユースフル労働統計2020-労働統計加工指標集ー)

以上のことから、地方公務員(一般行政職・大卒)の生涯賃金中小企業より多いけど、大企業よりは少ないことがわかります。

 

まとめ:地方公務員の生涯賃金

この記事では地方公務員の生涯年収について紹介してきました。

今回の記事のポイントは次の3点です。

地方公務員の生涯年収の平均は2億5,000万円
1番高いのは政令指定都市で2億8,500万円、低いのは村役場で2億2,700万円
地方公務員の生涯年収は大手企業には敵わないが、中小企業よりは多い

地方公務員の生涯年収は自治体の規模、役職によって変わります。また、年功序列で年収が上がるのも公務員の特権です。(良いか悪いかは別問題)

民間企業にはない安定した年収が得られるのも公務員の利点です。公務員に就職、転職しようと思っている方の参考になれば幸いです。

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