この記事を読めばわかること
✓県庁の面接で聞かれる「転職理由」に関する質問
✓質問に対する考え方
✓質問に対する回答の構成や回答例
この記事では、県庁面接で聞かれる「転職理由」に関する質問と回答例を紹介します。
私は市役所在籍中に県庁の面接を受けました。市役所から県庁を受ける人は珍しく、私がいた市役所は県庁所在地であったため、給料も規模も県庁より良いという印象がありました。
そのため「なぜ市役所から県庁に来たいのか?」を論理的に説明できるように面接準備を行いました。
この記事では県庁に合格した私が実際に用意した回答例も紹介します。
注意
ここに記載する回答例はあくまでも参考です。面接の回答に答えはありません。自分の言葉で考え抜くことが合格するためには大切ですので、必ず自分の言葉で表現できるようにしてから面接に臨んでください。
社会人の方が県庁の面接で聞かれる質問集はこちらをご覧ください。
県庁の面接で聞かれる質問と回答例~社会人が聞かれる質問集~
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目次
1 受験を決意した理由は何ですか。
県庁を受けるまでの流れ
1.今(前)の会社へ入社
2.会社を辞めたいと思う。
3.県庁を受けようと思う。
4.県庁を受ける。
このうち、「3」が今回の質問です。「2」の会社を辞めたい理由が転職理由、「4」が志望動機になります。
転職理由や志望動機とは違い、この質問は単なるきっかけを聞いています。面接官も「何で民間企業や市役所ではなく県庁を受けてくれたんだろう?」という視点で聞いてきます。
難しく考える必要はありませんが、次に「志望動機は?」と聞かれる可能性が高いので、志望動機とかけ離れた回答は控えてください。
(回答例)
インターンシップがきっかけで受験しました。それまでは公務員は固い印象が正直ありましたが、各職員が相談し合って仕事をしていました。私はそのような環境であれば長く働くことができると思っています。
まとめ
・転職理由や志望動機よりも気楽に答える。
・次に志望動機を聞かれる可能性が高い。
2 転職理由を教えてください。
非常に大切な項目です。面接官は社会人のあなたに「また辞めてしまわないか」という視点で質問をしてきます。
転職理由とは「こういうことがしたいけど今の会社で出来ない理由」です。
転職をするということは何かしらの不安や不満が会社に対してあるからです。
新しいことにチャレンジしたい→今の会社ではできない
自分の能力を試したい→今の会社では自分の能力が発揮できない
成果を給料に反映させたい→年功序列の給料体制に耐えられない
表の左のように前向きな転職理由であっても、右のようにネガティブなものに読み替えが可能です。このことを面接官も知っているため、自分に素直になって考えることが大切です。
ちなみに転職理由から志望動機は次のように繋がっています。
- 転職したいと思った理由を考える→転職理由
- 次の会社を探す。
- なぜその会社に行きたいと思ったか→志望動機
転職理由から志望動機までの考え方についてはこちらの記事をご覧ください。わかりやすくまとめています。転職理由の回答例も記載しています。
公務員から転職できた志望動機の考え方・作り方
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まとめ
・「転職理由」=「やりたいことがあるけど今の会社で出来ない理由」
・転職したいということは今の会社に不満や不安があるということ
・転職理由と志望動機は繋がっている。
3 今の会社に勤めてから転職するのは早くないですか。
今の会社の在籍が2年以内だと聞かれる可能性が高い質問です。私も1回目県庁を受けた時に聞かれました。
特に「これがやりたいから転職します!」と意気込んで答える必要はありません。
なぜなら、県の仕事は非常に幅広く、希望の部署に就ける可能性は極めて低いからです。
県で働いていると、県の立場が弱いことを利用して、様々なことを言ってくる住民がいます。
この質問は、県民から嫌なことを言われても耐えうる能力があるかないかを見られていると思って、冷静に対処しましょう。
(回答例)
今の仕事は楽しく、取引先との関係も良好です。成績の方も100名いる営業職同期の中で3番目です。しかし、県の方がやりたい仕事が多くあり、自分のモチベーションを保ちつつ仕事に取り組めると思い、県に転職しようと思いました。
まとめ
・ちょっと意地悪な質問
・「県庁で絶対これがやりたいんです!」と意気込む必要なし。
・冷静に回答しましょう!
4 今の市役所や県庁で異動を待った方が良いのではないですか。
市役所で働いていた私が県庁の面接で聞かれた質問です。
県庁の仕事は大抵の場合、市役所や国でも同じような仕事があります。
なので、市役所から県庁を受ける人に対して面接官は「わざわざ他の自治体を受ける理由は何だろう?」と素朴な疑問を持つはずです。
明確な理由があればそれを述べれば良いです。
見当たらない人は回答例のように、広く知識を身に付けることができ、様々な角度から県民のために仕事ができる、という視点で考えてみてはどうでしょうか。
(回答例)(市役所から県庁)
今在籍している市役所では住民税の賦課業務を担当しておりますが、不明な点は県の方に頻繫に問い合わせていました。その際、県の方には懇切丁寧に回答して頂きました。県の税金に関する仕事を調べてみると、ゴルフ場利用税や事業税など県が賦課を行うこともあることがわかりました。この時、自分の仕事もある中、市からの問い合わせにも丁寧に答えてくれる県職員になりたいと純粋に思いました。県であれば、市の仕事も理解しつつ業務を行うことで広い知識を身に付けることができ、それを県民に還元できると思い、今回県職員を志望しました。
まとめ
・県庁の仕事は市役所や国でも同じような仕事がある。
・面接官は「異動を待った方が良いのでは?」と考えている。
・明確な答えがある場合はそれでOK!
まとめ
すでに働いている方は「転職理由」は何かしらの形で聞かれます。
それが「転職理由は?」とダイレクトに聞かれる場合もあれば、「今の会社に何か不満はあるの?」「民間ではなく何で県庁なの?」などと間接的に聞かれる場合もあります。
いずれにしても「2 転職理由を教えてください」でも言ったように、自分に素直になって県庁に転職したい理由を考えてみてください。
私の回答例を参考にしていては自分らしさを伝えられないので、必ず自分の言葉で伝えられるように準備してください!