この記事を読めば解決できる悩み
- 公務員から転職したいけど何から始めたらいいかわからない
- 転職活動したいけど転職活動の始め方がわからない
- なるべく早めに転職活動を終わらせたい
「公務員から転職したいけど何をしてよいかわからない」という方も多いのではないでしょうか。
この記事では転職活動の始め方を具体的に紹介します。
私は2年間の転職活動中、徹底的な自己分析のほか、エージェントと10回以上面談したり、転職に関する本やコラムを読み込みました。
その結果、公務員から3社から内定をもらうことができました。
長く転職活動をしたからこそ、「もっとこうしておけばよかった」と思うことがありました。そこで、公務員から転職したい方に私の経験を伝えることで、転職活動をスムーズに始めてもらいたいと思い、記事を書こうと思いました。
この記事を読めば、転職活動でまずやるべきことが具体的にわかり、転職活動をスムーズに始めることができます!
目次
公務員はスキルがないから転職できないはウソ
公務員から転職したい方の多くは「公務員はスキルがないから転職なんて無理」「異動ガチャでどうやって転職に必要なスキルを身に付けるの?」と思っているはずです。
しかし、公務員でも転職することは可能です。
繰り返しになりますが、スキルが身に付きづらいのではなく、スキルを身に付けられないことを公務員という環境のせいにしてしまっています。
- 統計課に行って統計学の勉強をしない
- 情報システム課に行ってプログラミングを勉強しない
- 税務課に行って簿記の勉強をしない
せっかく公務員の中でもスキルが身に付きやすい部署に配属されたにもかかわらず、業務のことについて深く知る努力をしないのでは転職で評価されるスキルが身に付くはずがありません。
また、転職に必要なのはスキルだけではありません。私は公務員時代の調整力が評価されて次の業界・職種に内定または最終面接を辞退しています。
- 大学職員
- 自動車部品の開発
- 医療機器の営業
- 環境に関する調査・測定・分析
このように公務員はスキルがなくても転職できますし、スキルを武器に転職したいのであれば目の前の仕事の中でスキルを身に付ける努力をする必要があります。
公務員から民間への転職事例
実際に私の同僚の転職事例を紹介します。
- 児童相談所→大手証券会社
- 水産試験場→ニジマスの養殖
- 土木職→花王の商品企画
- 市役所→銀行員
- 情報システム課→情報サービス(自治体向けシステム開発)
- 管財課→不動産経営
このように公務員でも様々な業界や職種に転職することができます。
公務員が必要とされる業界
公務員は様々な業界に転職することができると言いましたが、それでも公務員が転職しやすい業界はあります。
それはコンサルタントと大学業界です。様々な業務を担うコンサルは各会社と官公庁との橋渡し的な仕事があり、そこに公務員の経験が求められています。会社からしたら官公庁の仕事を知っていた方が仕事の効率が良いのでコンサル業界から公務員が必要とされるのです。
もしコンサル業界に転職したい場合はdodaがおすすめです。dodaは必須条件に「官公庁での勤務経験」がある求人を多数所有しています。
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大学職員は事務職がおすすめです。大学職員も2~3年に1度異動があり、様々な部署を経験します。しかし、不特定多数の相手をする公務員と違い、教授・学生・保護者など公務員より限定的です。
それに仕事の進め方も似ている部分が多く、大学職員は公務員が実力を発揮しやすい仕事だと言えるでしょう。私も大学職員を受けたことがあり、次の記事で面接で聞かれたことをまとめています。
転職活動の具体的な始め方・進め方
公務員から転職できることがわかったと思いますので、次に転職活動の進め方を解説します。
- 職務経歴書を用意する
- 転職エージェントに登録する
- 求人に応募する
- 転職関連の本や記事を読む
- 本当に公務員を辞めるべきかを考える
職務経歴書を用意する
転職活動には「職務経歴書」と「履歴書」が必要です。履歴書はわかる人も多いと思いますが、職務経歴書とは一体どういうものでしょう。
職務経歴書とは自分が今まで会社で何をやってきて、どのような実績を挙げてきたかを企業にアピールするための資料です。
初めて書く方にはdodaの業界別職務経歴書テンプレートがおすすめです。公務員用のテンプレートが用意されているので、何をどう書いていいかわからない方は使ってみてください。
≫国家・地方公務員の職務経歴書テンプレートと書き方ガイド
書き方については次の記事も参考にしてください。私はここで紹介している書き方を意識してから書類選考の通過率が上がりました。
転職エージェントに登録する
職務経歴書を用意したら、転職エージェントに登録します。もし、自分で職務経歴書が書けない場合は転職エージェントに登録すれば書き方を教えてくれます。
転職エージェントは次のことをしてくれます。
- 求人の紹介
- 面接日程の調整
- 面接時のアドバイス
- 業界や職種の裏情報の提供
- 年収交渉
- 職務経歴書の添削
この記事を見ている方の多くは転職初心者で、どのエージェントに登録すれば良いかわからないと思います。
なので、ここでは公務員でもオファーや求人紹介をしてくれる転職エージェントを厳選して紹介します。
公務員におすすめの転職エージェント
おすすめ1:リクルートエージェント
公式サイト:転職エージェントならリクルートエージェント
リクルートエージェントの最大の特徴は求人の多さです。非公開求人も含めた求人数は約27万件。dodaの12万件、パソナキャリアの17万件に比べるとその多さが目立ちます。
書類選考の通過率が1番良かった転職エージェントでもあります。
どんな求人があるか見たい、基本的な転職の流れを掴みたい人はリクルートエージェントの登録は必須です。
私がリクルートエージェントを使ってみた率直な感想は次の記事をご覧ください。
\求人数、ダントツの国内No.1/
おすすめ2:doda
公式サイト:転職ならdodaエージェントサービス
公務員の経験を求める求人が多いのがdodaです。リクルートエージェントで取り扱いのない会社の求人も多く掲載しています。
その他の特徴として「地方の転職」に強いことが挙げられます。私も地方希望でしたが、リクルートエージェントよりも地方の求人が多く、また興味深い求人が多かったです。
私がdodaを使ってみた率直な感想を知りたい方は次の記事をご覧ください。
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おすすめ3:パソナキャリア
公式サイト:お客様満足度No.1!パソナキャリア
手厚いサポートが受けられるのがパソナキャリアです。
私がパソナキャリアと面談した時は2時間半も面談しました。他のエージェントは求人の紹介や希望の聞き取りだけで終わることが多いですが、パソナキャリアでは求人の紹介だけでなく、転職の悩みを聞いてくれたり、面接のアドバイスや各業界の裏情報も教えてくれました。
4年連続でお客様満足度No.1に輝いているのも納得です。
このようにパソナキャリアのエージェントは親身になって相談に乗ってくれるため、身近に転職の相談ができる人がいない人はパソナキャリアに登録することをオススメします。
私がパソナキャリアを使ってみた率直な感想を知りたい方は次の記事をご覧ください。
\全て無料で利用できる/
エージェントにはできるだけ直接会う
転職エージェントに登録するとまずは電話面談か対面面談で、転職の希望や紹介できる求人について話します。
できれば電話面談ではなく直接会って話すことをオススメします。
エージェントと直接会うメリット
- キャリアの可能性について相談できる
- 行きたい会社の裏情報を教えてもらえる
- 転職可能性がある業界や職種を教えてもらえる
- 相手の表情がわかる
- 転職に関するバイブル本がもらえる
電話面談ですとほとんどの場合、希望条件の聞き取りと求人の紹介で終わってしまいますが、対面面談だと上のように多くのメリットがあります。
転職を成功させるためには少し苦労してでも直接会って面談しましょう!
求人に応募する
転職エージェントに登録したら、実際に応募してみましょう。転職エージェントに「応募したいです!」と連絡してもいいですし、登録完了後に開設されるマイページからも応募することもできます。
「応募条件に達していない」「自分が希望する給料や福利厚生はあるのかな」「自分の経歴でも採用してくれるかな?」と悩んでいても仕方ないので、気になった求人には積極的に応募しましょう。
自分の経験やスキルが条件に満たしているかを判断するのは会社ですし、採用後の条件や詳しい仕事内容は面接中や内定後に確認できます。
応募後は書類選考に入りますが、リクルートエージェント経由で応募した場合は平均7日後に結果の連絡がありました。詳細は次の記事をご覧ください。
転職関連の本や記事を読む
転職活動をしていると次のような不安が生じます。
- 公務員の自分に受かる企業とかあるのかな
- 自分に向いている企業や仕事って何?
- 就活以来の面接が不安
- 志望動機の考え方がわからない
- 転職でアピールできる自分の強みって何?
私も転職活動中は「本当に転職できるのかな?」と悩みましたが、本を読んだり、ネットで調べたコラムを読むことで不安を解消し、転職することができました。
私は転職するまでに時間をがかかりましたが、この記事を見ているみなさんには遠回りをしてもらいたくないので、私が転職するに当たって参考になった本や記事を悩み別に紹介します。
➤ 悩み1:志望動機・やりたい仕事が思いつかない
dodaの連載記事で、4名の中途採用担当者が次の議題について本音で語っています。
第1回:転職先でも活躍できる人の条件とは?
第2回:採用担当者が考える、求人情報の賢い探し方と解き方
第3回:応募者の〇〇%は書類選考で落ちる?採用担当者の目に映る応募書類
第4回:何を話して何を聞くべき?面接で受かる人と落ちる人
私は志望動機ややりたい仕事を考える度にこの記事を読み返しました。特に連載第1回目の「転職先でも活躍できる人の条件とは?」を読み込むことで、自分が企業に対して何ができるのか?を深く考えることができました。
志望動機は「自分が会社で何ができるか」を語ることが大切ですが、それに気づいたのもこの記事がきっかけです。
その他、次の悩みなどがある方にも参考になる連載記事です。
- スキルがないと転職するのが難しいと思っている
- 要件を満たしていないから応募できない
- 離職期間があるけど大丈夫?
- 職務経歴書に実績が具体的に書けない
- 自己分析や企業研究なんて必要ないと思っている
➤ 悩み2:自分の強みや向いている企業がわからない
自分の強みがわからないと面接時アピールに困ります。また、自分の強みは人に言われて気づくことも多く、自分ではなかなか気づかないもの。
自分の強みを知るには友達や親に聞くのがいいですが、「相談することが恥ずかしい」「転職活動していることを内緒にしたい」という方もいると思います。
そこで、ここでは自分の強みを客観的に把握する方法を2つ紹介します。
強み把握方法1:キャリアタイプ診断
記事元:https://doda.jp/dcfront/personality/personalityIndex/
120の設問に答えることで自分の性格、能力、行動基準、向いている仕事スタイル、向いている企業風土を知ることができます。
私は面接で語れる「自分の強み」が知りたかったので、キャリアタイプ診断を活用しました。診断結果から積極性が強みと出たので、面接では積極性が伝わるエピソードを交えて話すようにしました。
参考に私の診断結果を掲載します。
キャリアタイプ診断でわかったこと
A 性格・気質傾向 | 積極性が強み。予想外の出来事やトラブルに遭遇しても、何度でもチャレンジすることができる。 |
B 能力傾向 | 学習力:60 コミュニケーション力:83 問題解決能力:75 行動・実行力:79 処理・対応力:68 状況判断力:81 コミュニケーション力が1番高い値でした。 |
C 行動基準 | 自分が興味関心がないと行動しないケースが多く、自分にとってメリットを感じたり面白いと思うことが重要。 |
D 自分に向いている仕事スタイル | 自らプランを立て、部下や同僚に対して意図を正確に伝え、時には意見を聞き入れながら現場をまとめていく仕事に向いている。また、求められているものが何かを考え、自らアイデアを出し、新しい企画や商品を考え提供していく仕事にも向いている。 |
E 自分に向いている企業風土 | 自分の役割が明確で、慣例や一定のルールの中で、他の事に気を取られずにミッションに徹することができる企業風土に適している。また、自分自身の自覚と責任に基づき、自ら成果を出すことによって、周囲から認められる環境にも向いている。 |
キャリア診断結果はエージェントとの面談でも役立ちます。エージェントはキャリア診断結果からあなたの強みを一緒になって考えてくれるとともに、強みが活かせる企業の紹介もしてくれます。
その他、dodaでは次の診断を行っており、登録すれば全て無料で行うことができます。
- 年収査定:適正年収を査定
- 適職診断:行動パターンから適職を選定
- 転職タイプ診断:転職タイプや今の満足度がわかる
強み把握方法2:ストレングスファインダー
さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0
本にあるウェブテストのコードを入力して、テストを受けることで34ある資質のうち、自分の資質上位5つを選んで結果表示してくれます。
さらに1つ1つの資質について、あなたがどのように卓越しているかを詳しく解説してくれるため、強みを具体的に知ることができます。
しかし、ストレングスファインダーでは自分の強みが5つも表示されるので、優柔不断の方はどれを自分の強みにしていいかわからなかくなってしまう可能性があります。
➤ 悩み3:面接攻略法が知りたい
初めて転職の面接を受ける方や面接がなかなかうまくいかない方には、マイナビ転職の「実録!激辛面接攻略法」がオススメです。
このコラムでは、100名以上の転職希望者がプロのキャリアアドバイザーとの模擬面接に挑戦しています。
ここで登場する転職希望者は「経験のない業界・職種への転職」「キャリアアップの転職」「30代半ばの未経験職種への転職」など様々ですので、自分の状況に似たものが必ず見つかります。
また、質問の回答に対するアドバイスがあります。私はこのアドバイス全てに目を通し、自分の回答を考える際の参考にしました。さらには模擬面接で聞かれている質問に対して、「自分ならこう答えるな」と自分の答えを考えることにも活用しました。
動画版では実際の面接の雰囲気や受験者の受け答えを見ることができます。
≫動画版!激辛面接攻略法(マイナビ転職)
➤ 悩み4:面接の詳しい情報を知りたい
書類選考に通ると次は面接ですが、初めて面接を受ける時は次のような不安や疑問が生じます。
- 面接の雰囲気が知りたい
- どのようなことが聞かれるかを知りたい
- 面接官の人数と役職が知りたい
- 面接の時間ってどのくらいなの?
- 就活の面接と何が違うの?
これらの不安を解消させる方法は3つあります。
- 方法1:転職エージェントに聞く
- 方法2:口コミサイトを利用する
- 方法3:インタビュー記事を参考にする
具体的な把握の仕方は次の記事で詳しく解説していますので、「受けたい企業の面接情報」が知りたい方はぜひご覧ください。
本当に公務員を辞めていいのか良く考える
転職活動をやっていると「本当に公務員を辞めていいのか?」と悩むことがありますが、まずは転職活動を始めて、この間にゆっくり考えましょう。
公務員を辞めたい理由は人それぞれで、部署やその時にいる人など周りの環境によっても変わります。
以上のことから、公務員を辞めていいかはひと時の気持ちで考えるのではなく、じっくりと客観的な視点で考えるべきです。
私が公務員を辞めて「公務員を辞めて失ったと思うこと」や「公務員の利点だったなと思うこと」をまとめた記事があります。
公務員の良さというのは辞めて初めて気づくことも多いので、公務員を辞める前に1度ご覧ください。
転職活動では得られるものが多い
ここまで転職活動の始め方を具体的に紹介してきました。
転職活動は求人に応募するだけでなく、自己分析をしたり、企業や仕事内容のことを調べたり、想定質問に対する答えを考えたりとやることはたくさんあります。
転職活動は確かに大変ですが、転職活動で得られることも多いです。
書類選考や面接を通過するのはどのような企業かがわかる
転職活動で得られる1つ目の利点は「自分を必要としている企業がわかる」ことです。
また、面接を受けると公務員のどのような点が評価されるかがわかります。評価されやすいポイントがわかれば、以降の面接で評価ポイントをアピールすれば内定が得られる可能性が高くなります。
自分のキャリアが見えてくる
転職活動をしていると企業の仕事を詳しく調べるようになります。その際、本当にこの仕事がやりたいのか何度も自問自答するはずです。
また、面接でされる質問は自分の考えやキャリアを見つめ直すきっかけを与えてくれます。
私の場合、「今の公務員の仕事に満足してそうですが?」と聞かれた時がその時です。自分では民間の方が合っていると思っていたけど、客観的に見れば公務員の方が合っていると思われているのかと思い、公務員に留まるかを真剣に考えました。
このように、転職活動をすることで自分のキャリアを真剣に考えるようになります。
意欲的に仕事に取り組むようになる
転職活動をしていると、「俺ってアピールすること少なくない?」って思うことがあります。「公務員はスキルが身に付かないから当然」と思う方もいるでしょうが、それは違います。
公務員の仕事でも、自分の仕事の何がアピール材料になるかを意識して仕事をすれば転職でアピールできることが見つかります。
アピール材料が公務員にないのではなく、アピール材料を見つける努力をしていないから面接が上手くいかないのです。
アピール材料を見つけるために、「これって実は転職の際にアピールできることなんじゃないの?」という意識で仕事に取り組んでみてください。
そうすれば面接で具体例を交えた説得力のある回答をすることができ、採用担当者の評価も上がります。
具体的にどのようなことがアピール材料になったか気になる方は次の記事をご覧ください。
最後に|とにかく転職活動をしてみよう
この記事では公務員の転職活動の始め方を中心に解説してきました。
公務員からの転職は確かに難しいですが、決して不可能ではありません。また、公務員が転職できる業界・職種は限られておらず、やり方次第で可能性は広がります。
この記事が公務員から転職したい人の役に立てば幸いです。